多摩市和田の里山
和田緑地保全の森は、個人(住﨑岩衛)が、多摩市へ寄付をした里山を東京都が特別緑地保全地区に指定した里山です。
平成16年に多摩市和田に残る里山を拠点とし、里山の保全するための管理・運営を実施、里山の自然に親しみ、地域の皆さんとのコミュニケーションを深めていくことを目的としております。
人に放置された森は常緑樹が生い茂り、陽が入らず、暗くて倒木の多い森になってしまいます。
江戸時代から農家の人たちが維持してきた雑木林(落葉広葉樹)は「萌芽更新・クズ掃き」などを、毎年冬の木々が眠っている時期に行うことで、雑木林の植生・生態系の手助けをしてきました。こうして、雑木林の管理を行うことが里山保全に繋がり、「クズ掃き」の際に集めた落ち葉を、1年かけて発酵させ堆肥にすることで田畑の土を、より豊かな栄養のあるものにしてきました。
畑があるから里山がるのではなく、里山があるから畑があるのです。いつの時代にあっても、この一番大切なことを忘れてはいけません。
ボランティア活動では、多様な動植物が共存できる環境を保つため、萌芽更新、クズ掃き、枝拾いなどの森の手入れや、実験農園では野菜作り、山のホダギを利用し、シイタケ・ナメコの栽培。収穫したモノは、ボランティアの皆さんが山の恵みをいただいております。また里山をはじめとした自然への理解を深める自然観察会やイベントを定期的に開催しています。(注):落葉広葉樹とは、クヌギ・コナラ・ミズナラなど